ここ最近のサーフボードにはどうして体積表示(リットル表示)が行われているのだろうか? 「こんなもの書いたところで特に意味なんてないよ」 「リットル数を出されたところで自分に合うリットル数がわからない」 などなど、否定的な意見も当初はありましたが、個人的な見解としては、 「自分に合うボードを1つの数値から予想することができる」 なので、適切なボード選びを助けてくれるこの体積表示は、いい傾向だと思っています。 もちろん、体積がマッチしていれば、どんな形状のボードでもOKなんてことはありません。長さ、幅、厚みのバランスはとても大切です。 さて、それでは今日は「浮力」と「体積」の話に少し首を深く突っ込んでみましょう。 初めは以下の公式をご覧ください。 B(N) = ρgV B = 浮力 (N)= Newton (力の単位)ρ = 流体の密度g = 重力加速度(9.8m/s)V = 物体の体積 ( . . . なんのこっちゃ) そう思った方も少なくはないはず。普段であれば理数系の公式を見て吐き気を催す方も是非引き続きご覧ください。 何度も式と睨めっこして、イメージしながら文章を読み返すと段々と面白くなってきますよ! ...
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本日は材料の話(フォーム編)です。
STACEY SURFBOARDS JAPANでは主に「CORE FOAM社」のブランクス(サーフボードの中身)を使用しております。
「CORE FOAM社」では世界最先端の技術を駆使した「特殊フォーミュラ」という素材を採用しており、その結果、
世界一の比強度(※2012年時点)圧倒的な白さ高い反発性(FLEXを爆発的に発生)
以上の、三銃士を実現しました。
「白く美しい」「軽く強い」「柔軟で高反発」
これらを一度に実現することには並大抵のことではないそうで、サーフボードブランクスの常識を覆す画期的な製品といっても過言ではありません。
EPSと見間違えるほど白いです。本当に。
STACEY SURFBOARDS JAPANで選択可能なフォームのうち、代表的な「RED」「GREEN」「WHITE」を簡単に説明していきましょう。
(なお、以下左から「RED」「GREEN」「WHITE」で、ボードのしなり具合を表しています。)
<以下、一部ホームページ抜粋>
|| CORE RED ||
REDは軽さとパフォーマンスのみを追求したスペシャルモデル。機能性のみを追求したため凹み等は出来やすく100%ライダーブランクスとして AUSではプロサーファーに愛用されている。一度乗ってしまうと独特の粘りとパフォーマンスに魅了されてしまうため、 日本国内での人気が非常に高い。
|| CORE GREEN ||
GREENは軽さ、パフォーマンス、強度が絶妙にバランシングされた最新スタンダードマテリアル。高性能な状態をより長持ちさせる為に特別に設計されています。STACEY SURFBOARDS JAPANで最も選ばれている高性能スタンダード素材です。
|| CORE WHITE ||
WHITEは軽さに対するセルの密度が業界最高の水準を誇り、耐久性を兼ね備えた最も信頼できるモデルである。AUS国内でも95%がこのWHITEを使用し、広く諸外国でも広まりをみせているまさにグローバルスタンダートなブランクスである。
超パフォーマンスのRED、オールマイティーなGREEN、耐久力のWHITEといったところでしょうか。
同じモデル、同じサイズでも、素材を変えることで全く変わるのがサーフボードの面白いところ。
SUPPORTING GOOD TIMES
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ALL, HAIL SPEED !! ( スピード万歳 !! ) 今回のモデル紹介は全モデルの中でも最高速を記録する「BULLET TWIN」 ごく普通のラウンドピンテールのサーフボードに見えますが… まずは紹介動画からご覧ください。 今までのツインフィンの常識に当てはまらないアウトラインを持つ、いわば「パフォーマンス・ツイン」なのです。 私が乗った感想をまとめると 「いい意味で期待を裏切るボード」 人は見た目によらないとはまさにこのこと(人ではないですが) どうしても見た目が普通と違うボードって手にとるのに勇気がいるものだと思いますが、いやはや、こうも見た目に裏切られるとは思いませんでした。 私は、WAVE SLAVE SLIM DIMSとならんでこのボードが大好きです! 本当にLOVE! ツインフィンの「動きやすさ」と「速さ」を残したまま、トライフィンのターンの伸び「ドライブ」を併せ持つこのボード。 とても少ない力でボードを動かせるのに、トライフィンで抜けられなかったセクションもスルスル抜けられるのがこのBULLET TWINです。 本気を出せば動画の様に超絶パフォーマンスも楽々可能。 ちなみに「パフォーマンス・ツイン」とは言いますが、大きめのサイズでも動かしやすさとスピードは健在。 ボードのサイズ設定次第では、楽々クルージング用にも使えてしまうので、私みたいな週末サーファーには嬉しいボードに大変身! SUPPORTING GOOD TIMES....
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kiriflex®︎(キリフレックス)という言葉を聞いたことがあるだろうか? 今流行りのフレックス勤務の親戚ではないです。 箪笥(たんす)などで有名な「桐(きり)」という木材を加工し、サーフボードのストリンガーとして命を吹き込んだ製品のことです。 http://corefoam.jp この製品は、サーフボード素材の歴史をひっくり返しました。少なく見積もってもボード自体の性能が「1.5倍」向上すると考えて頂いて間違いないです。 その違いはプロのみならず、一般ユーザーにも手にとるようにわかるほど。 そんなkiriflex®︎をここでは個人経験+物理的特徴などから紹介していきたいと思います。 桐の葉っぱがおしゃれな「kiriflex®︎」のロゴマーク これがその製品「kiriflex®︎」桐特有の色と木目がなんとも綺麗。単純に好き。 kiriflex®︎に使われている「桐」はなんと100%国産。南九州で採れるこだわりの「桐」を職人さんが心を込めて加工しています。 では早速、チートクラスと呼べるほどの特徴を紹介しましょう。 耐朽性が強い 耐朽性(たいきゅうせい)とは「腐りにくさ」のことで、桐には防腐成分の「タンニン」が多く含まれています。 ボードを支える大黒柱として心強い要素です。 透水性 透水性はその名の通り「水の通しやすさ」です。桐はその繊維に水を吸収しにくいという性質があります。 もしボードが壊れてストリンガーが水にさらされても、水を吸いにくいので重量増加や、腐食の心配が他のストリンガーに比べてありません。 加工性が高い 削ったり、切ったり、材料の「加工のしやすさ」のことです。桐は熱変化による材料の膨張・収縮なども少なく、箪笥(たんす)に使えるほど寸法変化とても少ない材料です。 メーカーとしてはシェイプの際により忠実に寸法を再現でき、ユーザーとしては指定通りの寸法で仕上がってくると、いいことづくめの加工性。 軽量 バルサに次ぐ世界2位(地球上で2位)の軽さを誇ります。バルサは水に弱く、割れやすいので、マリンスポーツであるサーフィンには向きません。 水に浮くサーフボードの材料なので、軽いのはいいことです。動かしやすく、加速性に長けたボードを作る際の必須条件です。 比強度が高い 比強度というのは「強度と重量の比」のことです。つまり「重さの割に強いか弱いか」ということ。桐は軽いのにとても強い木です。その強度たるや杉の2/3にも及ぶという。抗曲強70%で曲げに強い桐。 サーフボードは常に曲げや捻れに晒される。とても侮れない性能です。 しなやか 桐はただ柔らかいだけではなく、とても弾力性に富んでいます。 日本の小さな波、つまり円弧の小さい波には、材料を振動させた時の振幅の波長が小さい(柔らかい)材料が適している。 そこにくると桐というのは柔らかく、そして反応もいいという、いいとこ取りなすごい材料であることがわかる。脚力のない方にも扱いやすく、しなりの効いたボードから跳ね飛ばされるスプレーもすごい。 美しい 絹目光沢(きぬめこうたく)と、美しい生地の「絹」に例えられるほど、見た目の美しさに定評がある。 白っぽい色はどこか高級感と上品さをまとっています。 正直、kiriflex®︎のボードに乗ったら他のボードに戻れないです。 ...
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All Hail Speed !! (スピード万歳!!) by Lee Stacey 今日はシェイパーの紹介をしたいと思います。 〜 Lee Stacey (リーステイシー) 本年41歳を迎える、サウスオーストラリア育ちのシェーパー。 ちなみにSAの州都は「アデレード」です。 本人自身、サーフィンはかなり上手で、海外では珍しくシャドウシェープを一切採用していない、とても職人気質なシェイパー。 そんな彼だが、シェーパーになる前にもう一つ人生の選択肢があったそうで、 それがなんと、ハードコアメタルバンドのフロントマンとしての道。 もともと「IKilledThePromQueen」というバンドにいたそうで、かなり成功していたバンドだったんだとか。 しかし、夜寝る暇も惜しいほどのシェープ愛によって、バンドから脱退、シェイパーしての道を進むこととなった。 当時17歳、バンドマンとしての活動をした後、ゴールドコーストに移り住み「ネブ・ハイマン(NEV)」の工場で働くこととなったそうです。 そこで、ベジタリアンなのに、1年の内の3ヶ月は野生のイノシシを狩りに内陸地に行ってしまうマネージャー「ダリル・バルガー」という方からグラッシングの方法、ハンドシェープの方法を教えてもらったそうです。 (ベジタリアン…ではないね…笑) …そして月日は流れ、リーが21歳の時に自身のブランド「STACEY SURFBOARDS」を削り始めたそうです。 リーは自分の家族を連れ、皆さんご存知「シドニー」の、北部に位置するビーチ周辺と移り住み、自分のブランドを展開する事となったのです。 シドニーは有名な「オペラハウス」があるニューサウスウェールズ州の州都ですね。 そんな彼は、とあるインタビューで 「僕が作り上げた物が誰かに乗られているのを見るのが、大好きなんだよ。ボードに乗った人の意見を聞き、そのボードの方向性を考える。日々新たな事を学んでいると言う気にしてくれる。そして、学ぶ事はいつになっても無くなる事はないんだ。どのボードもそれぞれ違う。それは、どの波もそれぞれ違うようにね。」 そう、語ったそうです。 ...
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